ハッカーの種類

ハッカーと聞くと「コンピュータ技術を用いて犯罪を実行する人」とイメージしてしまいますが、そもそもハッカーとはどのようなものなのかを確認していきましょう。


目次

・ハッカーとクラッカーについて

・ハッカーの種類

・クラッカーについて

・各種法令

・まとめ


・ハッカーとクラッカーについて

 まずハッカーについて。ハッカーとは本来「優れたコンピュータスキルを持っており、ソフト・ハードウェアの仕組みを理解しており、作成・調査できる人」を指します。

 つまりそのような個人に対して尊敬を込めて使われていた呼び方です。このハッカーがスキルを使って何かすることをハッキングといいます。

 ハッカーというとコンピュータスキルを使って犯罪・不正行為をする人というイメージがついてしまいました。そこで、ハッカー=犯罪のイメージを払拭させるためにクラッカーという言葉が生まれました。

 クラッカーは「Crime Hacker」の略です。とはいえ、なかなか世に浸透していないのが現状です。
とはいえ、ハッカーとクラッカーの意味合いはここで理解しておきましょう。


・ハッカーの種類

 ハッカーには以下のように色々な種類があります。

 ・ブラックハットハッカー

  →ハッキングを犯罪・不正行為に用いるハッカーを指します。

 ・ホワイトハットハッカー

  →ハッキングをセキュリティ向上の為に用いるハッカーを指します。

 ・グレーハットハッカー

  →過去に犯罪行為を行ったものが改心?して、ホワイトハッカーになったけれども、再度犯罪に手を染めてしまいそうな可能性のあるハッカーを指します。

 ・サイバーテロリスト

  →ハッキングをテロリズムに使うもの、もしくはそのような団体を指します。

 ・ハクティビスト

  →ハッキングによって、自身の思想・理念などを社会的に広めるハッカーを指します。

 ・国営ハッカー

  →国に雇用されたハッカーを指します。

 ・スーサイドハッカー

  →身元が明るみになることを恐れないハッカーを指します。ハッカーは自身の身元を特定されないようにするため、制限された攻撃手法を選びます。スーサイドハッカーの動機はそれらを考えず狂信的に行動、もしくは騙されて利用されている場合とがあります。


・クラッカーについて

 クラッカーが生まれるのには理由があります。主な動機としては以下が考えられます。

 ・個人的
  金銭 快楽 怨恨 など

 ・社会的
  格差 差別 宗教 など

 個人的、社会的要素が組み合わさることでより強い動機が生まれることがあります。この動機による欲求が倫理観を上回るときに不正行為・犯罪行為へ発展します。

 つまり、クラッキングは動機があるからこそ生まれるのです。


・各種法令

 日本国内において、不正なハッキングを取り締まる法律に以下のものがあります。
 (https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/security/basic/legal/index.html)

 ・刑法(第161条の2)
 ・サイバーセキュリティ基本法
 ・著作権法
 ・電気通信事業法
 ・電子署名及び認証業務に関する法律
 ・電子署名に関わる地方公共団体情報システムの認証業務に関する法律
 ・電波法
 ・特定電子メール送信の適正などに関する法律
 ・不正アクセス禁止に関わる法律
 ・有線電気通信法

善意のハッキングであっても、それを受ける側に認識がなければ不正アクセスの可能性があります。
常にその認識をもつことは重要です。


・まとめ

 ハッカーと一言で言っても種類は色々ありました。いずれも悪意を持ってハッキングを行う人物のことをクラッカーと呼びます。また、クラッカーは必ず何らかの動機が存在します。

 そして、それらクラッカーが行ったハッキングは法律によって規制されます。なんらかのシステムを運用されている技術者はこれら知識も必要になる時代なので、さわりだけでもインプットしておく必要があるでしょう。


返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA